体外式ペースメーカーの所在管理を効率化する方法

体外式ペースメーカーは、一時的に心臓へ電気刺激を与えてペーシングを行うために使用される医療機器です。患者様の治療状況に応じて院内の必要な場所で使用されるため、一つの場所に固定して管理されるとは限らず、「必要なときにどこにあるか分からない」「誰かが別の場所に置いてしまい見つからない」といった所在管理の課題が発生することがあります。

特に、限られた台数を複数の部署で使用している場合、使用後の置き場所や移動先が共有されていないと、必要な機器を探すために院内を回ったり、各部署へ問い合わせたりする手間が発生します。

こうした課題への対策として活用できるのが、ビーコンやRFIDなどを利用した位置情報サービスです。本記事では、体外式ペースメーカーが院内でどのように移動・共用されるのかを踏まえ、所在確認にかかる負担と、位置情報を活用した管理方法について解説します。

体外式ペースメーカーは院内で移動・共用されることがある

体外式ペースメーカーは、一時的なペーシングが必要な患者様に対して使用される医療機器です。患者様の状態や治療内容に応じて使用されるため、院内の決まった場所に置いたまま運用されるとは限りません。

また、医療機関によっては限られた台数を必要に応じて使用するため、保管場所から使用場所へ持ち出されたり、使用後に別の場所へ移動したりすることがあります。

こうした運用では、台帳上では院内にあることが分かっていても、「今どこにあるのか」までは把握できないケースがあります。スタッフが一時的に棚や収納場所へ置いたり、別の部署へ移動させたりすると、管理上の保管場所と実際の所在が一致しなくなり、必要なときに見つけにくくなることがあります。

体外式ペースメーカーの位置が分からないと探索・確認の手間が発生する

体外式ペースメーカーが本来の保管場所にない場合、スタッフはまず使用状況や貸し出し状況を確認し、最後に使用した場所などを手掛かりに探す必要があります。

それでも見つからなければ、「どこかの部署で使用していないか」「使用後に別の場所へ置かれていないか」を各部署へ電話で問い合わせたり、スタッフ同士で確認したりする作業が発生します。

さらに、誰かが棚や収納スペースなどへ一時的に置いてしまった場合、所在を把握する手掛かりそのものが少なくなります。広い院内を一つひとつ確認することになれば、本来の医療業務とは別に「機器を探すための時間」が必要になります。

特に、移動する医療機器を複数部署で使用している医療機関では、スタッフ個人の記憶や口頭での情報共有だけに所在管理を頼らない仕組みづくりが重要です。

ビーコンやRFIDで体外式ペースメーカーの所在を見える化

体外式ペースメーカーの「どこにあるか分からない」という問題への対策として、ビーコンやRFIDなどを活用した位置情報サービスがあります。

管理する医療機器にビーコン端末やRFIDタグなどを取り付け、院内の受信環境やシステムと組み合わせることで、機器がある場所やエリアを把握しやすくなります。

必要な体外式ペースメーカーが保管場所に見当たらない場合でも、スタッフが最初から院内を歩き回るのではなく、位置情報を確認してから探しに行くことができます。探索する場所を絞り込めるため、「誰かがどこかに置いてしまった」という場合にも所在確認を効率化できます。

体外式ペースメーカーを探す時間を削減できる

位置情報サービスを導入するメリットの一つは、医療機器を探すために費やしていた時間を削減できることです。

保管場所に機器がないたびに各部署へ電話したり、複数のフロアや病棟を探したりするのではなく、システム上で所在の目安を確認してから機器を取りに行けます。

「どこにあるのか分からない状態」から探し始める必要がなくなるため、スタッフの探索・確認業務の負担軽減につながります。

限られた台数の機器を管理しやすくなる

体外式ペースメーカーのように必要な場面で使用する医療機器は、所在を正しく把握し、必要な場所で利用できる状態にしておくことが大切です。

位置情報を見える化することで、「現在どこにあるのか」を確認しやすくなり、使用後の機器の回収や次に必要となる場所への移動も行いやすくなります。

スタッフの記憶や口頭確認だけではなく、位置情報をもとに機器を管理できる環境を整えることで、複数部署で使用する医療機器の所在管理を効率化できます。

ペースメーカーなどの医療機器をビーコンで管理した事例

大阪けいさつ病院では、院内DX基盤構築の一環として屋内位置情報サービス「Beacapp Here Hospital」を導入し、ペースメーカーをはじめとした医療機器の位置情報を可視化しています。

同院では、新病院への移転によって建物が大きくなり、医療機器が病棟をまたいで移動するようになったことで、「探す」負担が大きくなっていました。

そこで、移動が多く台数に限りのある人工呼吸器やペースメーカー、補助循環装置などにビーコンを活用し、位置情報を可視化。必要な機器がどこにあるのかを確認しやすい環境を整えています。

導入前には、必要な機器を確保するために3~4時間かけて院内を探すこともあり、ペースメーカーが棚や引き出しにしまわれてしまうケースもあったとされています。位置情報を把握できるようにすることで、手掛かりのない状態で院内を探したり、各部署へ電話で確認したりする負担の軽減につなげています。

病院での位置情報サービスの事例
についてもっと知りたい

まとめ

体外式ペースメーカーは、必要に応じて院内で使用場所が変わることがあり、使用後に本来の保管場所へ戻っていなかったり、誰かが別の場所へ置いたりすることで、所在が分からなくなる場合があります。

機器が見つからなければ、スタッフが院内を探したり、各部署へ電話して使用状況を確認したりする必要があり、本来の医療業務とは別の探索・確認作業が発生します。

ビーコンやRFIDなどを利用した位置情報サービスで体外式ペースメーカーの所在を見える化すれば、必要な機器がある場所を把握しやすくなり、探索範囲を絞り込めます。「どこにあるか分からない」「誰かがどこかに置いてしまう」といった課題を抱えている場合は、位置情報を活用した医療機器の所在管理を検討してみてください。

屋内位置情報サービスを活用する
主なシーンおすすめのサービス

屋内で人や物の位置を計測できる屋内位置情報サービスは、オフィスや工場、倉庫、施設、病院、地下街、商業施設など利用シーンは様々。ここでは代表的なシーンとして、オフィス、工場、公共機関や大型商業施設での必要な機能を紹介します。

複数フロア・複数拠点のある企業で社員の動きが分かる
Beacapp Here

画像引用元:株式会社ビーキャップ公式HP(https://jp.beacapp-here.com/)

機能・特徴
  • 多拠点で人の動きをリアルタイムで把握可能
  • ハイブリッドワークの勤務実態を可視化可能
  • スマホで簡単に利用可能
費用
  • ライトプラン

    利用者数100名まで
    初期導入費用110,000円
    端末設置箇所30箇所
    月額33,000円(50人以下)~
    55,000円(100人以下)
  • スタンダードプラン

    利用者数150名まで
    初期導入費用550,000円
    端末設置箇所50箇所
    月額110,000円
  • エンタープライズプラン

    利用者数151名以上
    初期導入費用要問い合わせ
    端末設置箇所要問い合わせ
    月額要問い合わせ

Beacapp HereのHP
をチェック

大規模工場や倉庫で在庫状況を把握できる
DIMENSION4™

画像引用元:Ubisense Limited公式HP(https://ubisense.jp/)

機能・特徴
  • 上下の位置関係を3Dで追跡可能
  • 位置情報をセンチメートル単位で把握可能
  • UWB信号センサー最低2つで位置情報を確定可能
費用

公式HPに記載がありませんでした。

DIMENSION4™のHP
をチェック

公共機関や商業施設で災害時の防災対策に備えられる
B Catch Now

画像引用元:ニッタン株式会社公式HP公式HP(https://www.nittan.com/index.html)

機能・特徴
  • スマホから火災の場所を初期から把握可能
  • 在館者数をリアルタイムで確認可能
  • 中小企業IT導入補助金適用対象(※)

    ※2025年最新情報要確認。

費用

トライアルパッケージ

利用者数150名まで
レンタル端末数30個
トライアル期間3ヶ月
月額200,000円

※正規利用費用について公式HPに記載がありませんでした。

B Catch NowのHP
をチェック