ここでは、マーカーを使った屋内位置測位の仕組みやメリットを紹介します。他の屋内位置測位とどう違うのか、どのように活用できるのかチェックしてみましょう。
マーカー測位は、仮想世界を現実世界と組み合わせる技術「AR(拡張現実)」を応用した測位方法です。屋内の壁面、柱、資材などに複数のマーカーを取り付けてカメラで撮影することで、カメラの位置と資材の位置を測位することができます。壁や柱に取り付けるものを「基準点マーカー」、資材に取り付けるものを「資材マーカー」と呼び、2種類のマーカーを配することになります。
これによって、屋内外の資材の保管位置は1メートル以内の精度で把握することが可能です。高い精度で資材管理が行えるようになるほか、メンテナンスが容易であったり、シームレスな位置測位が可能になったりするなど、副次的な効果もあります。以下でメリットを詳しく解説しますので参考にしてください。
マーカー測位を活用した資材管理では、あらかじめ壁面や柱に取り付けた基準点マーカーと資材マーカーをカメラで撮影しておくことで、資材の位置データを記録できます。
そして、取得した位置情報は相互に関連付けることが可能であり、搬出時には、基準点マーカーとカメラの位置、姿勢(角度)情報に基づいて資材マーカーの位置を相対的に求めることにより、1メートルの高精度で資材位置を把握できます。
もちろん、位置情報の取得を連続で行えば、資材の移動状況をリアルタイムで監視することも可能です。
マーカー測位は紙状媒体のマーカーを取り付けて位置測定を行うため、電波方式で用いるビーコン端末など特殊な装置は不要です。また、電池を使用しないため電池交換などのメンテナンスも不要となり、保守性にも優れています。
マーカー測位は、風雨に耐えられる素材を用いることで、屋外でのシームレスな位置測位が可能となります。しかも、互いに形式の異なる位置測位装置を用意する必要がなくなるため、屋内外の資源管理を一元的に行えるようになるのもメリットです。
マーカー測位は、AR(仮想現実)の技術を応用した屋内位置測位です。保管位置1メートル以内という高精度な資材管理も可能とするほか、メンテナンスがしやすい、屋外でもシームレスな位置測位ができる、といったメリットがあります。扱いやすくて保守・メンテナンスも簡単、それでいて高精度な資材管理を行いたい場合に適した技術といえるでしょう。
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