IMES(屋内GPS)による屋内位置測位の仕組み

JAXAが民間企業と共同考案した屋内測位技術であるIMES(屋内GPS)は、電波の届きにくい地下街や屋内などでも計測ができる測位方法です。ここでは、IMESの位置検知の仕組みや、メリットデメリットについて解説します。

IMES(屋内GPS)の位置検知の仕組み

IMES(屋内GPS)とは?

IMES(屋内GPS)は、JAXAが民間企業と共同考案した屋内測位技術。GPSと同じように、送信機から情報を信号で送る仕組みです。

一般に普及しているGPS受信機が利用できるため、専用受信機は必要ありません。通常の衛星測位では受信機と送信機間の測距を行いますが、IMESは受信機が送信機からの直メッセージとして位置情報を受信できるため、正確な位置を求められます。

IMES(屋内GPS)の位置検知方法

GPSと互換性のある信号を発信する屋内GPS送信機を設置し、位置情報を送信。GPSでは送信機から送信された信号を複数の衛星で測距し、その結果をもとに測位演算を行います。

屋内GPS送信機から送信された絶対位置情報(高さ、階数、緯度、経度など)を受信して、位置決めをします。

IMES(屋内GPS)とその他の測位方式の比較

測位方式 特徴 利用シーン 導入コスト 測位範囲 検知誤差
ビーコン(BLE)測位 位置精度も高く、
導入月額コストが比較的安価
広いオフィス
階が複数含むオフィスのヒト管理
月額3万~20万 3m~100m 1m~5m
Wi-Fi測位 位置精度はやや低いが
設置コストが安価
フロアが狭いオフィスの
ヒト管理
月額数千円~ 50~100m 20m以内
UWB測位 高価な分、数センチ単位の
精度まで要求することが可能
倉庫の在庫管理
工場の作業導線管理
端末費
約200万円~
30m~40m 10cm~1m
RFID測位 タグを視認する必要なく
対象物が箱の中でも検知可能
入出荷管理
モノの持ち出し管理
1タグ100円~ 数cm~数十m -
地磁気測位 地磁気の乱れにより
精度が影響する可能性があるが設置コストが安価
病院、工場などのヒトモノ管理 - - 約2m~
IMES(屋内GPS) 屋内送信機がGPS同等の信号形式で位置メッセージを送信。
通常のGPS受信機で利用可能。測距しないためマルチパス影響を受けにくい
屋外⇔屋内のシームレスナビ
駅構内・大型施設での案内
入退館ゲート周辺
送信機・設置工事費(規模依存)
※要問い合わせ
送信機1台あたり数十m程度(環境依存) 約10m程度(一般目安)

※測位範囲は設定変更可能。
検知誤差は測位範囲の設定や設置間隔に応じて変動します。
参照元:https://jp.beacapp-here.com/blog/%e5%b1%8b%e5%86%85%e4%bd%8d%e7%bd%ae%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%93%e3%82%b9%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%ef%bd%9c%e5%b1%8b%e5%86%85%e3%81%a7%e4%ba%ba%e3%82%84%e3%83%a2%e3%83%8e%e3%81%ae/#i-3

IMES(屋内GPS)のメリット

正確な位置情報を取得できる

IMESは、電波の強弱で距離測定を行うわけではないため、正確な位置情報を取得できます。

階数や高さなどのオリジナル情報も取得可能

屋内測位では、高さなどの3次元情報が重要なポイント。IMESでは単なる位置情報だけでなく、その場所のフロア階数や高さといったオリジナル情報も取得できます。

機器設置コストを抑えられる

受信するハードウエアとして既存GPS受信機をそのまま使えるため、コストを抑えることができます。スマートフォンなどの携帯端末に搭載されているチップを使うことができれば、さらにコスト削減が可能です。

マルチパスの影響を受けない

まっすぐに届く電波だけでなく、ビルなどに反射して複数経路で電波が届いてしまい、正しい経路がわからなくなってしまうフェージング現象をマルチパスといいます。IMESでは測距を行わないため、マルチパスの影響を受けることがありません

発信装置を増やすほど高精度な測定ができる

ビル内にIMES発信装置を設置することで、装置設置場所が現在位置になるため、発信装置台数が多くなるほど測定誤差が小さくなります

シームレスに利用できる

衛星を利用したGPSやGNSSの発信する信号は、屋内に届かないため屋内の位置計測ができません。一方、IMESは測位衛星信号と類似した信号を送信するため、屋外はGPS、屋内はIMESと使い分けられます

ユーザーが屋内外を移動する時にアプリケーションを変える必要がなく、1つの端末で測位できるため、シームレスな測位が可能です。

屋内位置情報サービス一覧を
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IMES(屋内GPS)のデメリット

UWBやPDRより測位精度が低い

測位精度が数十cmのUWBや、1m前後のPDRと比べると、IMESの測位精度は5m~10m程度なので精度的に劣ります。

IMESに対応したスマホが必要

スマートフォンを利用する場合、情報を受信する端末側であるスマートフォンがIMESに対応している必要があります

まとめ

IMESは、倉庫や工場の部品や製品管理や、オフィスや作業現場での位置や動線把握による作業効率アップなどに利用。既存のGPSと親和性があり、屋内外でシームレスな測位ができます。

屋内位置情報サービスは、利用シーンによって、適した測位方法を選ぶことがポイントです。各測位方法による事例を紹介しているため、参考にしてみてください。

屋内位置情報サービスを活用する
主なシーンおすすめのサービス

屋内で人や物の位置を計測できる屋内位置情報サービスは、オフィスや工場、倉庫、施設、病院、地下街、商業施設など利用シーンは様々。ここでは代表的なシーンとして、オフィス、工場、公共機関や大型商業施設での必要な機能を紹介します。

多階層・複数拠点を持つ企業で人の動きが見られる
Beacapp Here

画像引用元:株式会社ビーキャップ公式HP(https://jp.beacapp-here.com/)

機能・特徴
  • 多拠点で人の動きをリアルタイムで把握可能
  • ハイブリッドワークの勤務実態を可視化可能
  • スマホで簡単に利用可能
費用
  • ライトプラン

    利用者数100名まで
    初期導入費用110,000円
    端末設置箇所30箇所
    月額33,000円(50人以下)~
    55,000円(100人以下)
  • スタンダードプラン

    利用者数150名まで
    初期導入費用550,000円
    端末設置箇所50箇所
    月額110,000円
  • エンタープライズプラン

    利用者数151名以上
    初期導入費用要問い合わせ
    端末設置箇所要問い合わせ
    月額要問い合わせ

Beacapp HereのHP
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大規模工場や倉庫で在庫状況を把握できる
DIMENSION4™

画像引用元:Ubisense Limited公式HP(https://ubisense.jp/)

機能・特徴
  • 上下の位置関係を3Dで追跡可能
  • 位置情報をセンチメートル単位で把握可能
  • UWB信号センサー最低2つで位置情報を確定可能
費用

公式HPに記載がありませんでした。

DIMENSION4™のHP
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公共機関や商業施設で災害時の防災対策に備えられる
B Catch Now

画像引用元:ニッタン株式会社公式HP公式HP(https://www.nittan.com/index.html)

機能・特徴
  • スマホから火災の場所を初期から把握可能
  • 在館者数をリアルタイムで確認可能
  • 中小企業IT導入補助金適用対象(※)

    ※2025年最新情報要確認。

費用

トライアルパッケージ

利用者数150名まで
レンタル端末数30個
トライアル期間3ヶ月
月額200,000円

※正規利用費用について公式HPに記載がありませんでした。

B Catch NowのHP
をチェック