社会情勢の変化に対応するため、フリーアドレスを導入する企業が増えています。新しい働き方が広がる一方で、廃止や失敗事例も増えてきています。
ここでは、フリーアドレスが失敗する原因や、成功するために抑えておきたい機能などについて紹介します。
社員にどのような働き方をしてほしいか、どのようなオフィスを実現したいかなど、フリーアドレスを導入する目的を明確にすることが重要です。部署をまたいだコミュニケーションの促進を目的とするのか、生産性の向上までを目的にするのかなど、企業によって様々。
目的を明確に提示することで、社員に理解してもらい、混乱を招かないようにしましょう。
社員の在席率が低くても業務をスムーズに進めるには、社外でも社内同様の業務ができる環境を整えることが大切。社外からも、報告書作成や資料のチェックなどの業務ができるよう、クラウド化して共有できるようなモバイルワークを推進する必要があります。
フリーアドレスを導入しても、席を選ぶのが面倒だったり、お気に入りの席が決まっていたりなどの理由で、席が固定化されてしまうことも少なくありません。社員の不安や不便を解消するためには、どの席でも問題なく作業できるよう、オフィス環境を整えることが大切です。
パーテーションをなくして自由に移動できるオープンスペースにするところが多いため、社員同士の雑談が増えることも。雑談が増えることで、業務に支障が出たり、生産性が低下したりするケースもあります。
個人の作業効率を考えて隔離スペースを設けるなど、集中できる環境をつくることが大切です。
特定の席がないため、誰がどこにいるのか居場所が把握できず、外線や来客の取次ぎなどで時間がかかってしまいます。社員一人ひとりの居場所を把握できるシステムの導入や、確実に連絡できる方法を確立させるなどの仕組みづくりが必要です。
とある企業では、フリーアドレスを試験的に導入。いつも同じデスクで働くよりも、違う環境で働くことで新しいコミュニケーションが生まれたり、新しいアイデアが生まれたりすることが期待されていました。
トライアルとして、60人いる部署で管理本部長だけ席を固定し、他の社員はフリーアドレス化。その結果、上司が部下に伝えたいことがあっても居場所がわからなかったり、相談したい上司の居場所がわからなかったりと大混乱を招きました。組織図がなくなるためフリーアドレス化がうまくいかず、導入は中止となりました。組織図があれば誰がどこにいるか分かるため、すぐに相談できます。しかしフリーアドレスは単なる個人の集合体なので、組織が組織として体をなさなくなってしまい、失敗という結果となりました。
オフィスのコスト削減が目的で、フリーアドレスを検討したベンチャー企業。経営者が社内でフリーアドレスを定着させるには、社員の働き方を変えないと継続するのは無理だと認識しました。
その理由は、周囲のフリーアドレスを導入したベンチャー企業の多くが、座る席が固定化して形骸化してしまったからです。フリーアドレスを導入すると、社員が毎日出社するたびに、どの席に座るか決める必要があります。決めるのが面倒になると同じ席に座る人が増え、業務に必要な資料等を持ち運ぶのが面倒と感じる人もいます。
他にも仲良しグループで固まってしまうこともあり、結局席が固定化されてしまう結果になったのです。
フリーアドレス導入における失敗原因の中でも、社員の居場所が把握できないことによる失敗が大きな原因の一つ。フリーアドレス化を進めるなら、社内整備や従業員側の意識改革が必要ですが、ツールによって解決できることもあります。
フリーアドレス化のためのツールを導入するのなら「社員の居場所が分かる機能」が搭載されていることが重要です。
屋内位置情報サービスの測位方法は様々ですが、導入が簡単であることは重要なポイントとなります。BLEビーコンとスマホで測位できるツールなら、簡単に導入が可能です。
エリアに設置したビーコン信号をスマホが検知して位置情報を判定できるツールなら、混雑具合や満空情報をスピーディに確認できます。打ち合わせスペースや集中ブースなど、共用スペースの満室情報をリアルタイムで確認できることで、効率化に繋がるでしょう。
会議室やトイレなどの共有部分にそれぞれセンサーを設置し、センサーの検知信号を利用者のスマホで受信することで在席率や稼働率を表示できる機能があるツールもあります。行動を可視化することで、オフィス環境改善に役立てられるでしょう。
フリーアドレスでの課題解決を目的としたツールを選ぶ場合、初期機能は必要最低限にし、状況に応じて機能を追加できる拡張性を持ったサービスを選ぶことが賢明です。機能を抑えることで、操作性を向上できるというメリットもあります。
Beacapp Hereは、フリーアドレス向けの機能だけが搭載されているオフィス向けのサービスです。ビーコンを設置してアプリをインストールするだけで、誰でも簡単に利用できます。
実際に導入した企業の事例を紹介するため、フリーアドレスの導入を検討している企業はチェックしてみてください。
リコージャパン株式会社 宮城支社では、オフィスのリニューアルに伴い、5Fの1フロアをフリーアドレス化することに。リニューアルを機に出社率を50%に抑える目的もあったため、在席の位置確認に加え、フロア内の出社率を“見える化”する機能も必要でした。
Beacapp Hereを検討したのは、コストパフォーマンスと柔軟性に優れていたことと、カスタマイズへの対応がすぐにできたからです。また、トータルコストが一番低く抑えられていたため、導入を決めました。
導入後、フロアが異なっていてもBeacapp Hereアプリ上で誰がどこにいるのか分かり、探す手間がなくなったため効率が良くなりました。外出先からも社内に誰がいるのか把握できるようになったため、楽になったと社員からも好評です。
コクヨ株式会社では、2017年にWi-Fi活用の位置情報取得を試用。ただアクセスポイント単位でしか位置情報を取得できず、活用や導入コスト的にも問題がありました。テレワークをする社員が増えたことで、新しくオープンしたオフィスでは簡単に導入可能な位置情報を取得できる製品を探していました。
Beacapp Hereを選んだのは、他社製品のようにビーコンや受信機を購入する必要がなく、社員のiPhoneにアプリを入れるだけという手軽さが理由です。コストを抑えられ、短期間で導入できることが魅力でした。
また、必要な機能がクラウドサービスとしてパッケージ化されていて、個別開発不要というところも決め手に。新オフィスでは全席フリーアドレスを採用しているため、社員の居場所や出社状況の見える化が課題でしたが、導入したことで解決できました。
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プラン名 | トライアルプラン | ライトプラン | スタンダードプラン | エンタープライズプラン |
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利用者数 | 50名まで | 100名まで | 150名まで | 151名以上 |
端末設置箇所数 | 15 | 30か所 | 50 | 要問合せ |
初期費用 | 220,000円 | 110,000円 | 550,000円 | 要問合せ |
月額費用 | 110,000円 | 33,000円 (50名まで) 55,000円 (100名まで) |
110,000円 | 要問合せ |
▼左右にスクロールできます。
オプション名 | Beacapp Here PRO | 空きスペース検索オプション | ホテリング機能 |
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月額費用 | 55,000円~ ※利用者数500名 |
110,000円 | BeacappHere利用料に対し+20% |
企業名 | 株式会社ビーキャップ |
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所在地 | 東京都中央区日本橋堀留町1-8-11 日本橋人形町スクエア8F |
電話番号 | 03-6661-0307 |
メールアドレス | info@beacapp.co.jp |
公式HP | https://jp.beacapp-here.com/ |